要点
- 韓国ではIBANを使いません。必要なのは仕入先の取引銀行のSWIFT/BICコード、口座番号、英文の口座名義、銀行の住所です。ルーティングコードやクリアリングコードは不要です。
- SWIFTコードは仕入先の銀行が示すものを使ってください。ハナ銀行の旧コードHNBNKRSEはすでに入金を受け付けておらず、現在のコードはKOEXKRSEです。
- 韓国側で送金人が届け出る書類はありません。仕入先は入金理由を自行に説明する必要があり、同一送金人から1日に10万米ドルを超える場合は銀行が理由を書面で確認します。必ず請求書番号を記載してください。
- 着金までは2〜3営業日が目安です。韓国の受取銀行の手数料は1件あたり約1万ウォンで、通常は仕入先が負担します。
韓国の仕入先への支払いは、ほとんどが問題なく着金します。うまくいかないケースの原因は、だいたい決まっています。銀行の合併で何年も前に廃止されたSWIFTコード、口座と一致しない受取人名、そして請求書番号の記載がないために仕入先が自行に説明できない高額の入金です。
このガイドでは、送金銀行に伝えるべき情報、資金が韓国に届いたあとの流れ、そして遅延を避ける方法を説明します。
仕入先から入手する情報
韓国の銀行はIBANを使いません。送金は銀行のSWIFT/BICコードで経路が決まり、仕入先の国内口座番号に入金されます。口座番号の桁数は銀行ごとに異なります。KB国民銀行は、ルーティング番号やクリアリングコードは不要だと案内しています。3
次の情報は、できれば会社のレターヘッドや銀行発行の口座確認書など、書面で仕入先から受け取ってください。
| 項目 | 依頼する内容の例 | 重要な理由 |
|---|---|---|
| 受取人名(英文) | 銀行に登録されているとおりの会社名 | 一致しないと入金が遅れたり、返金(組戻し)になったりします |
| 口座番号 | 国内口座番号の全桁 | 韓国にはIBANがありません |
| 銀行名とSWIFT/BIC | 例:ウリィ銀行、HVBKKRSE | 正しい銀行に送金を届けるため |
| 銀行の住所 | 仕入先の銀行レターに記載のもの | 送金銀行によっては必須です |
| 韓国側の連絡先電話番号 | 仕入先の経理担当者 | ウリィ銀行は送金人が把握しておくべき情報の一つに挙げています2 |
韓国の主要銀行のSWIFTコード
以下は本店のBICです。GLEIFがSWIFTと共同で公表しているBICとLEIの対応記録と照合し、可能なものは銀行自身の英語ページでも確認しました。5 仕入先の銀行から別の支店コードを示された場合は、銀行が示したコードを使ってください。
| 銀行 | SWIFT/BIC(本店) | 銀行自身のページで確認 |
|---|---|---|
| KB国民銀行 | CZNBKRSE | 確認済み3 |
| 新韓銀行 | SHBKKRSE | — |
| ウリィ銀行 | HVBKKRSE | 確認済み2 |
| ハナ銀行 | KOEXKRSE | 確認済み4 |
| IBK企業銀行(中小企業銀行) | IBKOKRSE | — |
| 農協銀行(NH) | NACFKRSE | — |
| 韓国産業銀行 | KODBKRSE | — |
ネット上の一覧サイトでは、いくつかの銀行の住所も食い違っています。住所は一覧サイトではなく、仕入先の銀行レターから転記してください。
ドル建てか、ウォン建てか
通常はどちらでも送金できます。韓国企業は外貨預金口座を持つことができ、韓国の銀行は外貨建てとウォン建ての両方の被仕向送金を受け付けます。手数料はそれぞれ異なります。16
実務上の違いは、誰が両替するかです。米ドルをウォン口座に送ると、仕入先の銀行が自行のレートで両替し、為替スプレッドは仕入先の負担になります。ウォンで送れば、両替は送金側で行われます。通貨は契約で取り決め、請求書にも明記しておくと、入金不足を為替レートのせいにされずに済みます。
資金が韓国に届いたあとの流れ
韓国側で送金人が届け出るものはありません。韓国の規則が適用されるのは、仕入先とその取引銀行です。1
知っておきたいルールは三つです。
- 入金理由は仕入先が説明します。 書類の提出が不要な場合でも、韓国の受取人は取引内容を自行に説明しなければなりません。同一送金人から同じ日に10万米ドルを超える入金では、銀行が入金理由を書面で確認する必要があります。1 送金に請求書番号が記載されていれば、このやり取りは数分で終わります。
- 銀行が自動で報告します。 韓国の銀行は、輸出入代金の受領を関税庁に、1件1万米ドルを超える支払いを国税庁に報告します。1 送金人側で何かをする必要はありません。
- かなり早い前払いは報告対象です。 仕入先が船積みの1年以上前に、1契約あたり10万米ドルを超える金額を受け取る場合、韓国銀行への報告が必要です。1 船積みから1年以内の通常の手付金や前払金には、この報告は不要です。
銀行は独自の手続きも設けています。たとえばウリィ銀行は、居住者の指定口座への自動入金を、1送金人・1日あたり2万米ドル未満に限っています。それを超えると、仕入先が支店に出向く必要が生じることがあります。2 高額の送金が韓国に「着いている」のに、まだ口座に入金されていない状態が起きるのはこのためです。
契約当事者とは別の会社から支払う場合
グループ内で、契約書に記載された会社とは別の法人から支払う場合でも、韓国の規則では、契約当事者ではない非居住者からの入金を、仕入先が第三者支払いの申告なしに受け取ることが認められています。1 事前に仕入先へ伝え、送金に契約番号か請求書番号を記載して、仕入先の銀行が支払人を照合できるようにしてください。
手数料と所要日数
| 費用 | 通常の負担者 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 送金側銀行の送金手数料 | 送金人 | 送金側の銀行が定める額 |
| 中継銀行(コルレス銀行)手数料 | OURでは送金人、SHAでは送金額から差し引き | 経路によって異なる8 |
| 韓国の受取銀行の被仕向手数料 | 仕入先 | KB国民銀行は外貨建て1件1万ウォン(2026年1月時点)6。スタンダードチャータード銀行(韓国)は1万ウォンで、100米ドル未満は免除7 |
| 両替 | 両替する側 | 両替する銀行のスプレッド |
仕入先が請求額の全額受け取りを求める場合は、途中で中継銀行手数料が差し引かれないようOURを選んでください。それでも、韓国の受取銀行自身の被仕向手数料は、通常は仕入先に課されます。
ウリィ銀行によると、海外からの送金はおおむね2〜3営業日かかり、送金側の銀行によってはそれ以上かかる場合があります。2
送金ボタンを押す前のチェックリスト
- 口座情報を書面で入手する英文の受取人名、口座番号、SWIFT/BIC、銀行の住所を、仕入先または銀行レターから入手します。
- 電話で確認する初回の支払いの前に、新しい情報や変更された情報を、既知の担当者に確認します。
- SWIFTコードを確認するハナ銀行はKOEXKRSEを使い、HNBNKRSEは使いません。
- 通貨と手数料負担を取り決める請求書の通貨に合わせ、仕入先が全額を受け取る必要があればOURを選びます。
- 請求書番号を記載する送金の参照欄にコマーシャルインボイスの番号を入れ、仕入先が入金を説明・照合できるようにします。
- 送金通知を送る支払った当日に、送金銀行のSWIFT送金確認書を仕入先の経理担当者にメールします。
送金が届かないとき
3営業日たっても仕入先が「着金していない」と言う場合は、次を確認してください。
- 送金銀行にSWIFT gpiの追跡状況かMT103の送金確認書を依頼し、仕入先に送ります。
- 仕入先に、その支払いが着金済みだが未入金の状態になっていないか(たとえば入金理由の説明待ちなど)を銀行に確認してもらいます。
- 使ったSWIFTコードと受取人名を、仕入先から書面で受け取った情報と照らし合わせます。廃止されたコードや名義の不一致は、返金(組戻し)の最も多い原因です。
よくある質問
韓国の会社に海外送金するには、どんな情報が必要ですか。
口座に登録されているとおりの英文の受取人名、口座番号、銀行名とSWIFT/BICコード、銀行の住所です。韓国の銀行はIBANを使わず、KB国民銀行はルーティング番号やクリアリングコードは不要だと案内しています。
韓国ではIBANを使いますか。
使いません。韓国の口座は、銀行のSWIFT/BICコードと国内の口座番号で特定します。口座番号の桁数は銀行によって異なります。
ハナ銀行(旧KEBハナ銀行)のSWIFTコードは何ですか。
KOEXKRSEです。ハナ銀行によると、2016年に韓国外換銀行とシステムを統合して以降、旧ハナ銀行のコードHNBNKRSEでは入金を受け付けられなくなっています。
韓国への海外送金は何日かかりますか。
ウリィ銀行は、海外からの送金はおおむね2〜3営業日かかり、送金側の銀行のシステムによってはそれ以上かかる場合があるとしています。
韓国の企業への送金に上限はありますか。
韓国企業が商品代金を受け取ること自体に一般的な上限はありません。ただし韓国の規則では、金額が大きい入金について仕入先が銀行に理由を説明する必要があり、同一送金人から同じ日に10万米ドルを超える場合は銀行が理由を書面で確認しなければなりません。また、船積みより1年以上前に受け取る1契約あたり10万米ドル超の前受金は、韓国銀行への報告が必要です。
韓国への送金手数料は誰が負担しますか。
選ぶ手数料負担方式によります。OURでは送金側が送金手数料と中継銀行手数料を負担します。SHAでは双方がそれぞれ自分の銀行の手数料を負担し、中継銀行は送金額から手数料を差し引くことがあります。韓国の受取銀行の被仕向手数料(KB国民銀行では2026年1月時点で1件1万ウォン)は、通常は仕入先に課されます。
出典
- 外国為替取引規定(외국환거래규정)第4-2条、第4-3条、第4-8条、第5-8条、第5-10条(2026年9月16日施行版)。国家法令情報センター。 www.law.go.kr
- ウリィ銀行「海外からの送金の受け取りについて」(英語)。 spib.wooribank.com
- KB国民銀行「Receive Money from Overseas(海外からの送金受取)」(英語)。 omoney.kbstar.com
- ハナ銀行、SWIFTコードKOEXKRSEと廃止されたコードHNBNKRSEに関するお知らせ、2018年1月5日。 biz.kebhana.com
- GLEIF、SWIFTと共同で公表しているBICとLEIの対応記録(本店BICの確認に使用)。 www.gleif.org
- KB金融グループ(kbthink)、KB国民銀行の海外送金手数料(2026年1月時点)。 kbthink.com
- スタンダードチャータード銀行(韓国)、外国為替手数料表(被仕向送金)。 www.standardchartered.co.kr
- スタンダードチャータード銀行(韓国)、法人向け送金手数料(中継銀行手数料とOUR方式を含む)。 www.standardchartered.co.kr
この記事を引用
Stablecoin Trade Journal. (2026, 16 October). 韓国への海外送金:韓国の仕入先への支払い方法(口座情報・SWIFTコード・手数料) (STJ-2026-0001, v1.0). https://stablecointradejournal.com/ja/guides/wire-transfer-to-korea-pay-korean-supplier/
訂正・改訂履歴
| v1.0 | 2026-10-16 | 初版公開。 |
発行者より『Stablecoin Trade Journal』は KRD が発行しています。同社は韓国のサプライヤーが利用する請求・売掛金管理プラットフォーム Chungoose も運営しています。 所有と資金
韓国のサプライヤーによる Chungoose の活用 →